成長期の子どもたちにジュニアプロティンは本当に必要か?
小学校も高学年になると、子どもたちの身体の成長が著しくなってきます。この時期からしっかりと身体づくりを意識して大きく成長してもらいたいと思うところですよね。
チームメイトの中ではちらほらと「ジュニアプロテイン」を飲んでいるという話を耳にすることはありませんか?なんとなく気になっているというママ、子どもが早くからプロテインを飲むことに抵抗感があるママ、成長期の子どもに本当に必要なのかどうかというスタンスでお話をしたいと思います。
そもそもプロテインって?
プロテインは日本語でたんぱく質をいいます。たんぱく質の主な働きは身体の組織や酵素などを作ります。たんぱく質を構成しているアミノ酸は20種類あり、このアミノ酸が多数結合するとたんぱく質になります。
たんぱく質の大切な役割
筋肉や内臓、骨などの主成分はたんぱく質です。たんぱく質はこれらを体内で作る、あるいは作り直すために必要です。また、酵素や抗体、ホルモンなどを作るために必要です。エネルギー源としての役割は小さいものです。
不足すると、筋肉量が増えない、筋肉量が低下するなどいろいろな問題が生じます。特に成長期の子どもたちのタンパク質不足は成長遅延の問題もでてきます。
プロテインの種類
ホエイプロテイン | 乳清(ヨーグルトの上澄み)を原料 | 例)ザバス ホエイプロテイン100 ココア味 |
ガセインプロテイン | 牛乳のたんぱく質 | 例)ウィダー カゼインプロテイン8.マッスルフィット |
ソイプロテイン | 大豆を原料 | 例)ウイダーおいしい大豆プロテイン コーヒー味 |
ジュニアプロテインとの違い
一般的なプロテインは大人用に、身体づくりや効率的なリカバリーのためのたんぱく質摂取を目的としたものが多いです。
対して、子どもむけのジュニアプロテインはたんぱく質だけでなく、カルシウム・鉄・マグネシウムと10種類のビタミンをバランスよく配合しています。つまり「成長に必要で不足しがちな栄養を効率よく摂れるもの」と考えるのが正解です。栄養補助食品として活用するメリットは大いにありますね。
ジュニアプロテインといえば
最近はかなりメジャーになった子ども用プロテインですが、まだ子どもがプロテインを飲むということには、抵抗感もあるママも多いと思います。
「成長期真っ只中の子どもたちに、不足しがちな栄養素を十分にバランスよく摂れる」と宣伝されれば、心は揺らぎますよね。
学校から帰宅してすぐに練習に行かなければならなかったり、夜の練習が終わって栄養補給の時間が限られていたり、疲れて食欲が無ければ成長を阻害しかねませんから心配です。
市販プロティンの成分
そこで、市販のプロテインの成分を見ていきましょう。
ヨーグルトの上澄みである乳清を原料といしてることがわかりますね。以下、植物油脂、乳化剤、香料とさまざまな添加物のオンパレードなのですが、今日はこの中で4つの人工甘味料についてお話いたします。
乳清たんぱく、デキストリン、ココアパウダー、砂糖、植物油脂、食塩/卵殻Ca、V.C、乳化剤、香料、ピロリン酸第ニ鉄、甘味料(アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物、スクラロース、アセスルファムK)、硫酸Mg、V.E、ナイアシン、V.B1、パントテン酸Ca、V.B2、V.B6、葉酸、V.D、 V.B12、(一部に卵・乳成分・大豆を含む) |
アスパルテーム
アメリカで胃潰瘍の薬開発中に偶然発見された人工甘味料です。構造上、神経細胞に悪影響を及ぼすため知能の低下、発ガン性の疑惑があります。生成過程で発生するダイオキシンの問題、慢性疲労症候群、また日本薬学会の報告ではアスパルテームで元気な精子が激減するという報告もあります。
動物実験では脳腫瘍・リンパ腫・白血病を引き起こす可能性が発見されています。
スクラロース
新しい農薬の殺虫剤の研究開発中に見つかりました。スクラロースは砂糖の600倍の甘さがあるといわれています。加熱して138度になると、塩素系ガスが発生します。日本では禁止されていませんが、認められていない国や、使用制限がかかっている国もあります。スクラロースの分子には有害な塩素がついていて、ダイオキシン、PCB、DDTなど危険と言われている農薬にとても近い構造をしています。
動物実験などで以下のようなことが指摘されているようです。
・成長の遅れ
・赤血球の減少
・甲状腺の働きの衰え
・マグネシウムとリンの欠乏
・肝臓、脳 肥大
・肝臓細胞異常
・卵巣収縮
・白内障の可能性が高まる
アセスルファムK
白砂糖の200倍の強い甘味があり、慣れると甘さの感覚が麻痺してきます。甘いのに血糖が上がらないので、身体は甘いとエネルギーがあると感じるはずなのに、エネルギーがないので脳は甘さが足りないと糖分をとるように指令を出し続けてしまうのです。
発ガン性物質の塩化メチレンを含んでいるので、長期間に摂取することで頭痛、抑うつ、吐き気、精神錯乱、肝臓や腎臓への影響、視覚障害、がんを引き起こす可能性が懸念されている人工甘味料です。動物実験では、肥満、うつ、吐き気、頭痛、肝疾患、腎疾患、ガン、糖尿のリスクが上がります。
L-フェニルアラニン化合物
腎機能の低下、リンパ種、白血球、腫瘍、発作などが発生する可能性がある言われ、脳に穴が開いたり、腸管内細糞の環境を変えてしまったり、消化吸収を妨害すると言われています。
なぜ4種類もの人工甘味料を使うの?
複数の人工甘味料を使用する目的は、甘味の向上です。例えば、アセスルファムカリウムとアスパルテームを組み合わせると、自然な甘さが出来上がりますので、ノンカロリー食品にはとても最適と言えるでしょう。人工甘味料で一番後味をひかないスクラロースですっきりした後味に仕上げます。
たくさんの商品に人工甘味料のうちの1つ、あるいは2つは含まれていますが、このように、4つすべて使っているものがあります。安易に子どもたちの身体に摂り入れるならば、人工甘味料の問題点を知っておいてほしいと思います。
成長期の子どもたちにジュニアプロティンは本当に必要か?
ジュニアアスリートが好きなスポーツを頑張るにも、試合でパフォーマンスを発揮するにも、たくましく成長していくにも、すべて毎日の食事と大きくつながっています。プロアスリートをサポートされている奥様と違って、ジュニアアスリートをサポートするママはとっても多忙ですよね。ママ自身のお仕事と並行しながら、日々の食事支度、買い物、子供たちの送迎などプロアスリートを支える奥様よりも忙しいと思います。
しかし成長期はあっという間に過ぎてしまいます。そして、現役引退後の第2の人生のほうが長いのです、決して「今だけ」を見据えた食でなく、ずっと健康で過ごせるようなサポートをしてあげたいです。なにを食べるかよりも、なにを食べないか、なにを選ばないかも同じくらい大切です。
簡単便利の裏側には必ずデメリットが隠されています。スポーツを頑張っている子どもたちの成長や、パフォーマンスのサポート、未来の健康のためのスポーツ栄養アカデミーでありたいと思います。