成長スパートを見逃さないで!大切にしたい3つこと
戦前戦後栄養不足から復活した日本人の身体は、飛躍的に大きくなってきました。
しかし、平成に入ってから約20年間成長曲線変わらず横ばい状態、頭打ちになってきました。よって、平成が終わり令和の新時代、これ以上日本人は大きくなる可能性は低いと考えられ、遺伝的に今後はかわらないだろうと言われています。
成長のピーク
パッと身長が伸びて、体重がグッ増えている時期を成長ピーク(第2次成長期)と言われています。成長期の子どもたちの身体の考え方として、飛行機の離陸に例えられます。
飛行機は離陸する前にゆっくりと滑走路まで進んできて、まっすぐな状態となりおおぞらへ飛び立つ前にエンジンふかして、一旦停まりますよね。
ひとの身体も成長スパートの前に2,3ヶ月成長が停まってしまったかのように感じることがあります。この停滞時期の後、ランニングのスタンバイをした後グッとと空に飛行機が飛び立つように身体は大きくなります。
成長スパートの波にのれたJrアスリート
こちらの成長曲線グラフを見てください。赤い矢印のところに注目です。一旦成長停まったかのように見えますよね。その後ググググっと飛躍的に身体が成長スパートに入っています。
小学生の中学年(9,10歳)になったら、成長スパートを見逃さないためびせめて身長は毎月1回は計測しているといいですよ。体重の増減は練習前後とかわりますので、計測するなら1週間に1回でも同じ時間帯がいいでしょう。
※このグラフは、私の講座に通ってくださるお母さまがサポートしているJrアスリートの成長グラフです。ご了解をいただきご紹介させていただきました。
成長スパートがスタートしたら大切にした3つこと
小学生10歳前後になったら、いつやってくるか分からない成長期スパートを見逃さないために、身長と体重を毎月計測しているといいですよ。
そして、これから成長スパートが開始されるとわかれば、遺伝的要因を十分に発揮させるために次の3つのことを大切にしてください。
- 栄養を不足させない
- 運動量を少なくする
- 睡眠時間を多くする
1.1日の栄養バランスを整える
成人という大空に飛び立つために、離陸にはたくさんの栄養成分が必要になってきます。成長スパートのなみに乗るために3食+補食で、栄養バランスを整えた食事で必要な栄養を不足させないようにしましょう。
2.オーバーワークを避ける
Jrアスリートがサプリやプロテインを利用している姿を見かけます。わたしはサプリなどを利用してまでも運動、トレーニングさせてはいけないと考えています。補助食品が必要になるほどなら、そもそも運動量をおとすべきです。
あまりに動きすぎているオーバーワークは、発育発達の遅延、疲労症候群だけでなく、身体への刺激が大きくなりすぎて生涯故障がおこりがちとなり、その競技がちゃんとできないケガや故障を負う可能性があります。
3.ぐっすり眠る
”寝る子は育つ”昔の人は本当によく言ったものです。睡眠時間をただ多くするだけでなく、良質な睡眠でぐっすり眠ることが成長ホルモンを促進します。
育成会でもっとも軽視されがちで問題とされていることです。練習(運動)と栄養は気にかけますが、しっかりと休ませることが必要不可欠であることを認識してください。
祖父母世代、親世代、子ども世代で異なる成長ピーク
現成長期の子どもたちから見たら祖父母世代(例:昭和20年生まれ)は、発育発達が遅かったので成長ピークが中学生あたりでした。ですので昔からの定説、中学生が一番成長するから”たくさん食べなさいよ”は、あっていました。
しかし、今の親世代(例:昭和45年生まれ)、今の子ども世代(例:平成12年生まれ)は、祖父母世代と成長に大きな違いが2点あります。
発育ピークが早くなっている
昔の定説通り中学生で発育発達がピークだと言えなくなったほど、子どもたちは非常に早く成長するようになってきました。男の子は割と中学生といってもほぼほぼなんですが、女の子は中学年から、高学年に発育のピークをむかえています。そうすると女の子に中学生になったら発育のピークをむかえるからたくさん食べなさいといってもほとんど終わっていることになるわけです。昔の初潮は中学1,2年生、いまは小学5,6年生なので、成長スパートがかかってから初潮をむかえることがおおいので、中学校では終わっていることになります。
個人差が大きくなっている
そしてもう一点の違いは、祖父母世代にくらべて個人差が大きいことです。祖父母世代は、ほぼ全員が同じ中学生時代で成長ピークをむかえていましたので、「中学生で成長ピークだね」といってきてもよかったのですが、今は違います。
小学生4、5年生から中学1,2年生まで幅は広くなってきています。よって、ピークの個人差を考えた栄養と運動をしなければ、その子にあった発育が提供されいことになります。
In summary…
年々、アスリートの活躍年齢が若年化しているのは、このジュニアアスリートの早い発育が関係していることは間違いありませんね。ジュニアアスリートをとりまく保護者、指導者一体でこの事実を認識してサポートしていきたいですね。